動物の健康
動物の健康


 


病院に来る患者さんから、よくこんな質問をうけます。
“うちの子、自分のウンチを食べるんです。異常じゃないですか? 
 不潔だし、体に問題ないんですか?”
この行動を食フン症と言います。特に若くて食欲旺盛なワンちゃんによくある質問ですが、一時的なことが多いようです。特に体には問題ありませんが、飼い主さんにとっては、いやなものですよね。危険なのは、他の犬や猫のウンチを食べる子です。便から寄生虫に感染する恐れもありますので、すぐにやめさせる必要があります。まず犬は便に対して、人間が思うような不潔感を持っていないのです。自分の食べているフードのにおいも多少するでしょうしね。

1

成長期でただおなかがすいていて食べる。

2

退屈のあまり、好奇心から食べる。

3

便を食べると飼い主が特別な興味を持つので、それを期待して食べる。

4

総合的な栄養に不足があるため、便に含まれるビタミンやタンパクを欲して食べるなどの説があります。




 いずれにしても、まずはその子の年齢・体重・体調に合った総合栄養食を与えましょう。
食べさせないためには、便をそのままにしておかないことです。 排泄したらすぐに処理しましょう。もし留守中に食べてしまうのなら、食事を与える時間帯を調節して、家族がいる時に排便をすませる習慣をつけさせるのもよい方法です。
犬が便を食べそうになったら、皆さんはおおげさに騒いだりせず、「イケナイ」と落ち着いた低い声で、短く叱ります。おおげさな態度だと、食フン行動がますますひどくなる可能性があるからです。やめたら十分ほめてあげてください。また
便に少量のカラシやコショウ、市販のビターアップルという忌避剤などを内緒でふりかけておくのも有効です。便はまずいもの、食べられないものという意識づけになるからです。そして何よりも、根気よく対応することが肝心です。